不動産実務
送付状の書き方:並び順・頭語と結語・敬称のきまり(不動産取引で書類を郵送するとき)
公開
書いた人:運営者(宅地建物取引士・上場不動産会社に10年勤務・現在はサラリーマン大家)
結論
送付状は「何を・何通・どうしてほしいか」を1枚で伝える書類。
並び順と言葉づかいはほぼ決まっているので、型どおりに書けば失礼になりません。
上から順に、この並び
日付・宛名・差出人
件名
書類送付のご案内
頭語・挨拶
拝啓 時下…
本文・結語
お願いと 敬具
記(書類一覧)
書類名・部数・ご対応
以上
迷いやすい3つのきまり
頭語と結語は対で
拝啓 → 敬具
あらたまった相手は 謹啓 → 謹白
会社・部署あて
御中
個人あては 様。御中と様は重ねない
字下げ
頭語は行頭
改行した段落は1字下げ
- 時候の挨拶に迷ったら「時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます」。季節を問わず使えます
- 「前略」で始めたら前文(挨拶)を省き、結びは「草々」。急ぎのときの書き方で、取引先へのあらたまった送付状には向きません
不動産取引の送付状で外せないこと
- 書類ごとの「ご対応」:ご署名・ご捺印・ご記入・ご確認のみ、を書類ごとに分けて書く
- 返送期限と返送先:返信用封筒を同封し、いつまでにどこへ返すかを書く
- 記入箇所の案内:「売買契約書…買主欄にご署名・ご捺印」のように、どこに何を書くかを添える
書類が多いときは、項目が増えても1枚に収まるよう、余白と文字の大きさを調整します (送付状作成は自動で詰めます)。
詳しい解説
日付・宛名・差出人
日付は右上に、送る日(投函する日)を書きます。和暦・西暦のどちらでも構いませんが、契約書など同封する書類と揃えておくと読み手が迷いません。 宛名は左に、会社名・部署名・氏名の順で書きます。差出人はその下の右側に、会社名・所在地・電話番号・担当者名を書きます。 担当者の携帯電話を書いておくと、書類の不備があったときにすぐ連絡がもらえます。
敬称の使い分け
| 宛先 | 敬称 | 例 |
|---|---|---|
| 個人 | 様 | 山田 太郎 様 |
| 会社・部署 | 御中 | 株式会社〇〇 営業部 御中 |
| 複数の人 | 各位 | 関係者各位 |
| 会社の中の個人 | 様(御中は付けない) | 株式会社〇〇 営業部 山田 太郎 様 |
頭語・前文・本文・結語
頭語(拝啓)は行頭から書き、続けて時候の挨拶と、相手の繁栄を喜ぶ言葉、日頃の感謝を書きます。 ここまでを「前文」といいます。本文では「下記の書類を送付いたします」と何を送ったかを伝え、 確認してほしいこと・署名や返送のお願いを書きます。最後に結語(敬具)を右寄せで置きます。
- 拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
- このたびは〇〇の件につきまして、下記の書類を送付いたします。ご査収のうえ、所定の箇所にご署名・ご捺印をいただき、同封の返信用封筒にてご返送くださいますようお願い申し上げます。
- 敬具
頭語のあとで改行して挨拶を書くときは、次の行を1字下げます。本文の段落も1字下げで始めます。 長くて折り返した行は行頭に戻します。
「記」と書類一覧
本文のあとに中央へ「記」と書き、同封した書類を表にします。番号・書類名・部数・ご対応(署名や返送の要否)の列があると、 受け取った人が一つずつ確かめられます。最後に右寄せで「以上」と書いて締めます。 返送が必要な書類と、控えとして保管してもらう書類を分けておくと、返送漏れが減ります。
用途別の本文の例
契約書を送り、署名・捺印して返送してもらう
標記の件につきまして、下記の契約書類を送付いたします。ご一読のうえ、所定の箇所へのご署名およびご捺印を賜り、同封の返信用封筒にてご返送くださいますようお願い申し上げます。
契約の前に、内容を確認してもらう
ご契約に先立ち、重要事項説明書および契約書の案を送付いたします。ご説明の日程までに内容をご確認いただき、ご不明な点をお知らせくださいますようお願い申し上げます。
締結した書類の控えを送る(返送は不要)
ご締結いただいた書類の控えを送付いたします。ご返送は不要でございますので、ご査収のうえ保管くださいますようお願い申し上げます。
返送が要らない書類のときは「ご返送は不要です」と書いておくと、受け取った人が迷いません。
同封するときの工夫
- 署名・捺印の箇所に付箋を貼り、送付状の「ご記入いただく箇所」と同じ言葉で書いておく
- 売買契約書を2通作るときは、それぞれに印紙が要る。1通を原本、もう1通をコピーにする方法もある(印紙税)
- 返信用封筒には切手を貼り、宛先を書いておく。期限が近いときはレターパックなど追跡できる方法にする
メールで送るときも同じ型
PDFをメールに添付して送るときも、本文の構成(何を・何通・どうしてほしいか・期限)は送付状と同じです。添付の一覧を本文の最後に箇条書きで書きます。
よくある質問
Q. 送付状は手書きでないと失礼ですか?
Q. 社印(会社の印)は必要ですか?
Q. 送付状は1枚に収めるべきですか?
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記事は一般的な仕組みの解説で、個別の税務判断や契約の助言ではありません。税額や手続きは、税務署・自治体・税理士などにご確認ください。